2014年10月14日

こちら○○になります・・・ (?_?)

以前、友人が 某大手牛丼チェーン店で、牛丼の大盛りを注文したところ
ほどなく店員さんが「こちらが牛丼の大盛りになります」 と持ってきたので
「どれくらい待てば大盛りになるのか?正しくは、こちらが大盛りでございます、だろう」 と店員に言った。
という話を書いていた。
少し強面の彼が言ったこともあり、店員は面倒くさい客が来たというような反応をしたそうだが、間違いなく彼が正しい。

こんなやりとりが少し以前にあったのだが、それと同様の記事が今回の神社新報に掲載されていたので以下に転載する。

▼「こちら、コーラになります」。喫茶店でコーラを頼んだ外国人は、さう言はれて出されたコーラをまじまじと眺め、「いつコーラになるのだらうか」と待ち続けたといふ、笑ひ話がある。いや、本人にとっては笑へなかっただらう。言葉をそのままに受け取って、コーラの気が抜けるほど待ち続けたのだから。▼「・・・・・・になります」のやうな言ひ方は、接客用語などで昭和五十年代後半から広まった俗用であり、「コーラで(ございま)す」が正式な用法だ。この例は一応俗用となってゐるが、近年は、より問題とされる表現も見受けられる。▼先日発表になった「国語に関する世論調査」では、「お会計の方、一万円になります」や「千円からお預かりします」などの言ひ回しについて、気になるかどうかの設問があった。いづれの質問も気になる人が半数以上を占めるが、気にならない人も三割以上ゐる。今後さらに増えるだらう。▼時代に沿って日本語が変化することは否めないが、変化によって解りづらさや違和感を生じさせた表現が定着することは、防がねばなるまい。「お会計の方ってどっちの方か」「千円からってどこからか」なんて、気が抜ける質問を発想させるやうな用例は御免である。
(神社新報 10月13日号)


コンビニエンスストアーやファミリーレストランなどでは「千円からお預かりします」という店員の応対を良く耳にする。
これらの接客マニュアルの中には「○○からお預かりします」というのがあると聞いたことがある。
コンビニ・ファミレスは高校生なども良く利用するし、またアルバイトなどで働いていたりもするが、彼らがこういう日本語を頻繁に耳にし、さらにマニュアルとして教えられてゆくことで、”気にならない人” の比率が高くなってゆくのだろう。

そろそろ、新春奉仕を希望する高校生などから問い合わせがある季節となった。
当社では「・・・からお預かりします」 や 「・・・になります」 という応対はしないように、新春奉仕者には事前研修の中で指導をしているが、生活の中で染みついたものがなかなか抜けない人も、時折見受けられる。

牛丼屋で店員に正しい日本語を教えようとした彼は、そのキャラクターから友人たちに「そんなヤカラなことをして~」と茶化されていたが、私もそろそろヤカラな仲間入りをする季節になったなと、しみじみと思うのです(笑