2016年07月21日

ポケモンGO

スマートフォンによるゲーム 「ポケモンGO」 というのが海外で随分と流行っているようですね。

このゲームはスマートフォンのGPS機能(位置情報機能)を使い、現実世界の特定の場所で 「ポケットモンスター(略してポケモン)」 という仮想のキャラクターを捕獲、そしてそれを育成して戦わせたりするゲームだそうです。

単に特定の場所に移動するだけでなく、AR(拡張現実)を利用して、スマホのカメラ機能を使い、スマホ画面に現実世界を背景にポケモンが出現するという仕組みのようです。

こういったゲームのため、様々な事故が発生しているようです。
そもそも、このゲームを行うにあたって 「歩きスマホ」 になる人が多いというのが一番の原因のようです。
ネットで拾った ポケモンGO に関する事故としてはこんなものがあります。

 ・「ポケモンGO」 をプレイしながら自動車を運転していた若者が、巡回途中で停車中のパトカーに追突した。
 ・自転車に乗りながらプレイしていて歩行者に衝突した。
 ・崖から転落した。
 ・「ポケモンGO」をプレイしていたキャスターが、ニュース番組の生放送中にカメラの前を横切る放送事故が発生。
 ・ポケモンの捕獲に夢中になり原子力発電所の敷地内に侵入して警備員に退去させられた。

また、まだ配信されていない韓国では、例外的に南北朝鮮の国境付近(非武装地帯)でこのゲームが行える一角があるということで、多くの人が集まっているようです。一応韓国側でゲームが出来るようですが、うっかり国境を越えてしまえば大変なことになるかもしれません。


日本でも近々 「ポケモンGO」 が配信されるということで、日本政府は早々に注意喚起をしているようです。
毎日新聞の記事を貼っておきます。

<ポケモンGO>政府が注意喚起 「みんなへおねがい♪」
毎日新聞 7月20日(水)23時4分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160720-00000132-mai-soci

海外で人気のスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO(ゴー)」が近く日本でも配信されるのを受け、政府の内閣セキュリティセンター(NISC)は20日、ゲーム時の注意事項をまとめ発表した。NISCが特定のゲームについてこうした注意喚起をするのは初めてで、人気の過熱で懸念されるトラブル防止に向け異例の対応を取った。
NISCがまとめたのは「ポケモントレーナーのみんなへおねがい♪」。公式ツイッターとLINE(ライン)の「みんなのサイバー天気予報」で同日夜に配信した。「おねがい」は9項目からなり、「個人情報を守ろう」「偽アプリに注意」といったスマホゲームをする上での一般的な注意事項だけでなく、「熱中症を警戒しよう」「予備の電池を持とう」など、屋外で遊ぶポケモンGOならではの注意も並んでいる。
(ポケモンを育てたりする)「ポケモントレーナー」、(悪役の)「ロケット団」といったポケモン用語をちりばめたほか、「(アプリの登録時に)本名とは違ういかしたニックネームをつけましょう」「人けのない場所での探索は避けましょう。別の意味でのモンスターがいるかも」など、子供たちに受け入れられやすい表現に工夫した。NISCは「海外で事件や事故に巻き込まれた例が報道されたため、夏休みが始まるのに合わせた。注意点を守って楽しんでほしい」と話している。【岡礼子/デジタル報道センター】
こういった記事が出ているのですが、まず内閣セキュリティーセンターのサイト(http://www.nisc.go.jp/)には記事がありません。
公式ツィッターとLINEに対する言及も公式サイトにはありません。
但し公式LINEについては、@nisc-forecast を設置したというニュース記事を見つけました。尚、こちらの名称は「NISC@サイバー天気予報」です。ちなみに、私はLINEからこのIDを見つけられませんでしたが・・・。

という作業をしながらtwitterで@niscで検索をかけると 「NISC@みんなのサイバー天気予報」 を見つけました。
そこに貼られていた注意喚起がこちら。
子供にもわかりやすいようにイラストも入っています。スマホゲームなのでそれなりの年齢の子供以上しか遊ばないとは思いますが、使用している漢字は教育漢字の範囲に収まっているのかちょっと疑問です。

いずれにしても、対応の速さについては評価しますが、この情報にたどり着くまでに結構手間がかかりました。
注意喚起がどれくらい行き届くのか、広報手段として疑問があります。


さて、前置きが長くなりましたが、このゲーム、神社でも対策を考えなくてはいけないように感じます。
神社の境内には、「禁足地(きんそくち)」 と呼ばれる、宗教上・信仰上 足を踏み入れては行けない場所があったりします。
また、関係者以外の立ち入りが好ましくない場所もあります。
状況によっては神事や祭事の関係で、通常であれば立ち入ることができるが、一時的に立ち入り禁止になる場所があったりします。

上記のような、宗教的、信仰的理由とは別に、境内に池があったり、崖になっていたりする場所がある神社も多数あります。
つまり、物理的に近づくと危険な場所です。

こういった場所に、ポケモンGO を楽しんでいる人たちが、無闇に入ることがないような対策を行わなくてはならないかもしれません。

実際、第二次世界大戦でユダヤ人が大量虐殺されたアウシュビッツ強制収容所跡地に建設された 追悼記念博物館 の中でもポケモンが出現するとしてここで捕獲に興じる人たちが続出し、不謹慎だという話もあがっています。

神社の境内でポケモンを捕獲すること自体は不謹慎だとは思いませんが、程度の問題はあります。
あくまで神社は神様をお祀りする場所であり、神社に来る方は神様に対して日々の感謝であったり祈願であったりと、心静かに祈りを捧げる場です。(お祭りなどで賑やかな場合もありますが)
少なくとも、大騒ぎしてポケモンの捕獲に興じて良い場所ではありませんし、ポケモン捕獲のために禁足地などに立ち入って良いわけではありません。

レアなポケモンをゲットすることに夢中になりすぎて、ポケモンよりもずっと力のある神様に叱られないようにお気をつけ下さい。



できればこういった対策を神社など各所が独自に考えて行うのではなく、世界共通で認識してもらえる ポケモンGOでの立ち入りを規制できるピクトグラム のようなものを 配信元の 任天堂さん で無料データ配信してもらえれば良いのですが。
そのピクトグラムを掲出した先は、立ち入り禁止の場所であると同時に、そこから先にはポケモンは出現しないとして・・・。
  


2016年07月14日

「生前退位」報道に思う

昨日のNHKニュースでは驚くべき報道がなされました。
天皇陛下が退位の意向を示されているというのです。
このニュースについては、新聞各紙やテレビ各局も報道していますから、ご存じない方はいないと思います。

さて、この報道について私は2つの疑問を持っています。
その件について記しておきたいと思います。


まず第1は、このニュースがNHKが独自に掴んだ、いわゆるスクープだったことです。
NHKと言うのはご存知の通り、国民から受信料を受けて放送している、公共放送です。
人によっては国営放送とも呼ぶくらい、公共性の極めて高い放送局です。
そして、民法各社と異なり、それほど視聴率を稼ぐことに躍起にならなくても良い放送局のはずです。
それが、なぜ宮内庁という公式機関からの発表も経ずに、スクープとして報道したのかという点です。

ことの真相は定かではありませんが、このスクープによって面子を潰された宮内庁は、躍起になって否定しているという話も流れています。
いずれにせよ、宮内庁としては全く予想外の報道だったということでしょう。

また、昨日は東京都知事選挙の公示前日であり、与野党それぞれが擁立する候補についてもいろいろと動静があり、情報が様々に飛び交っている中でした。
こういった状況の中、この様なスクープ報道をなぜ公共放送たるNHKが行ったのか、というのが私の感じる第1の疑問です。


第2は 「生前退位」 という言葉です。
ニュースでは、
天皇陛下が生前に皇位を退く生前退位の意向をお示しになられた

というような説明がなされていました。

そもそも、天皇が皇位を退くことについては 「譲位」 という言葉があり、この言葉は少なくとも私たちの年代は中学校の歴史の授業で習いました。
「譲位」という用語に重きは置かれませんでしたが、皇位を退いた天皇が 「上皇」 となり 仏門に入ると 「法皇」 となり、政(まつりごと)を行ったと習いました。いわゆる 「院制」 ですね。

義務教育課程でも習う 「譲位」 という言葉が、テレビで使用するのには難しい用語だから避けたということはないでしょう。
なぜ 「生前退位」 などという、これまでに聞き慣れない奇妙な日本語を持ちだしたのでしょうか?

某民放局では、今上陛下が皇位を退かれて、皇太子殿下が皇位に就かれた場合、今上陛下や皇后陛下をどのようにお呼びするのかという解説をしていました。
皇位を退かれた天皇は 太上天皇(だじょうてんのう)、太上天皇の皇后は 皇太后(こうたいごう) といいますと説明をしていました。
皇太后については、昭和天皇が崩御され今上陛下が即位された際にいらっしゃいましたから、記憶をされている方も多いかと思います。

また、現在の皇太子殿下が即位された場合、皇位継承第1位となるのは秋篠宮殿下であり、皇太弟(こうたいてい)となると言った説明もされていたようです。(集中して番組を見ていたのではないので、立太子などについてちゃんと説明があったのか不明ですが・・・)

いずれにしても、太上天皇や皇太孫などという用語がテレビで使えるのであれば 「譲位」 が使えない理由はないでしょう。
残念なことに、NHKが 「生前退位」 などと報道したため、他メディアも倣って軒並み 「生前退位」 という表現を用いています。

少し前までNHKアナウンサーは日本語には結構厳しかった印象がありますし、事実そうであったとも聞いています。
なぜ、こんな奇妙な表現を行って報道しているのか大いに疑問です。


以上、
 1,なぜNHKがこのタイミングで皇室についてスクープ報道を行ったのか
 2,なぜ 「譲位」 という日本語があるにも関わらず 「生前退位」 などという奇妙な日本語を造り出して報道しているのか
この2つが、この報道を見て感じた私の感想です。  


2016年07月13日

ジコチュウ

「ジコチュウ」 とは 「自己中心」 な人を指して呼びます。

舛添前都知事の任期途中降板により、急遽行われることとなった都知事選。
候補者についていろいろと情報が飛び交いましたが、いよいよ明日の公示を控え、候補者の大勢が決まったようですね。
先出しジャンケンとも言われた小池百合子氏に対し、昨日立候補を表明した鳥越俊太郎氏は後出しジャンケンでしょうかね。

さて、私のFacebookFriendに、
団塊の世代を含めた1940年代生まれの世代には、大きな選挙の候補者で出馬するなど、「中央政治の最前線」に出ることを今後控えてもらったらどうだろうか

と提案されている方がいます。

その理由について彼は
1940年代生まれの日本人は、戦前戦後を通じて「本来の日本人としての価値観」を崩され、表向きはともかく、内心では「自分が良ければ良い」と考える政治家が極めて多いからだ。つまり、国民全ての利益を考えられるような政治のトップに立つ真の政治家には向いていない。とりわけ団塊の世代がそうなのだが、鳩山由紀夫(47年生)しかり菅直人(46年生)しかり、舛添要一(48年生)もそうだった。これは保守勢力にも同じことが言えるが、1940年代生まれの日本人は、公の政治を自分だけの利益にしがちであったため、日本国民の政治全体に対する信用を無くしてしまった。

と述べています。

ところで、今日本人は総じてジコチュウになりつつあるように感じます。
先般から何件かの殺人事件や傷害事件の犯人は、面識のない方に対して危害を加えており、その理由は極めて自己中心的なものだったりするように感じます。
これらの事件はテレビや新聞で報道される情報による印象なので、実際のところはよくわかりませんが・・・。  

2016年07月04日

国歌斉唱 その2

前回も国歌斉唱という題で記事を書きました。
今回 「その2」 としていますが、続編ではありません。

今夏、ブラジルのリオデジャネイロでオリンピックが開催されますね。
そして、その4年後が東京オリンピックです。
日本は次回オリンピック開催国ということで、良い成績を修めたいところです。
代表選手のモチベーションも高まっていることと思います。

そんな中、日本代表選手の壮行会が行われました。
その中で、東京五輪組織委員会会長で元首相の森喜朗氏が 「国歌を歌わない選手は日本の代表ではない」 という主旨の苦言を呈したとの記事がありました。

以下に、2つの記事をピックアップしておきます。

森喜朗氏、五輪壮行会で選手団に説教「国歌を歌わない選手は代表ではない」

8月のリオデジャネイロ五輪に出場する日本代表選手団の結団式と壮行会が3日、代々木競技場で行われた。体操、陸上など300人近い各団体の代表が出席した中、20年東京五輪組織委員会の森喜朗会長(78)が“説教”する場面もあった。
壮行会の冒頭の国歌斉唱で、代表選手の中で歌わなかった選手がいたことに「なぜ歌わないのか。サッカーのなでしこジャパンや、ラグビーのW杯は選手たちが君が代を思い切り歌った姿が感動を呼んだ。口をモグモグするのではなく、口を大きく開けて国歌を歌ってほしい。国歌を歌わない選手は日本代表ではない」と、苦言を呈した。


「国歌歌えない選手、日本代表じゃない」森喜朗氏

「国歌を歌えないような選手は日本の代表ではない」。東京・代々木の体育館で3日にあったリオデジャネイロ五輪の代表選手団の壮行会で、2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が来賓のあいさつでそう述べた。
壇上には選手ら約300人が登壇。森会長は、直前の陸上自衛隊中央音楽隊の松永美智子陸士長による国歌独唱時の様子を振り返って「どうしてみんなそろって国歌を歌わないのでしょうか」と問いかけ、サッカー女子の澤穂希さんや、ラグビーの五郎丸歩選手が君が代を歌い、その様子を見て国民が感動した、と述べた。「口をモゴモゴしているだけじゃなくて、声を大きく上げ、表彰台に立ったら、国歌を歌ってください」と選手団に呼びかけた。
場内ではみんなで声を合わせて歌う「斉唱」ではなく「国歌独唱」とアナウンスされ、ステージ上のモニターにも「国歌独唱」と表示されていた。


この2つの記事を見比べると、マスメディアの取材力にも問題が伺えます。
前者では「国歌斉唱」と記され、後者では「国歌独唱」と記されています。記事から推察すると「国歌独唱」だったようです。
国歌独唱として行われたのであれば、森氏の発言は見当違いの物言いになります。

しかし、君が代は 独唱 ではなく 斉唱 こそがふさわしいと 森氏は感じるからこその苦言であったと理解したいと思います。
この辺り、割りとこの方言葉足らずというか、説明不足というか、揚げ足の取られる物言いをされますね・・・。

国際試合などの開会セレモニーでは両国の国歌を演奏する場面をよく目にします。
この場合、多くが国歌独唱になっているように感じます。
私の個人的な印象ですが、国歌独唱になっているのは日本などで外国の国歌を演奏する場合だけでなく、その母国で行われる場合も同様なのが多いように感じます。
日本でも国歌君が代を独唱にするのは、そういった諸外国を真似しているからなんでしょうかね。

前回も記したように、現在の国歌君が代は、斉唱することを意識して作曲されているように私は感じています。
国歌君が代の成立過程については、このブログでも随分と以前に紹介しましたが、ここに改めて当該部分を抜粋しておきます。

エッケルトの編曲は、日本伝統の音楽に和音がなかったことを踏まへ、その特性を活かした素晴らしいものだった。最初と最後の二小節の伴奏は和音をつけずユニゾンで奏する。つまり「♪きみがよは」まではユニゾンで、「♪ちよに」からハーモニーが付けられ荘厳さを醸し出してゐるのだ。エッケルトは次のやうにも語ってゐる。「『きみがよは』の部分はたとひ千万人集まって歌はうとも、いかほど多数の異なった楽器で合奏するにしても、単一の音をもってしたい。ここに複雑な音を入れることは、声は和しても日本の国体に合はぬ気がする、云々」。


冒頭のユニゾン、これこそが日本の国歌としてふさわしいと。

私は、国歌君が代に関しては、(少なくとも日本国内において演奏する際には)決して 「独唱」 などを行うのではなく、「斉唱」 にして欲しいと切に思うのです。

君が代作曲の経緯については過去記事 「 国歌『君が代』の成立過程 」 をご参照下さい。  


2016年05月11日

国歌斉唱

平成11年8月13日に公布・即日施行された 「国旗及び国歌に関する法律」 (いわゆる国旗国歌法) により、これまで慣習的に 「日の丸」 を国旗、「君が代」 を国歌としてきましたが、明文法として定められました。

その後、平成10年に告示され同14年度から実施された小中学校の学習指導要領、また平成11年に告示され同15年度から学年進行で実施(一部は平成12年度より先行実施)された高等学校の学習指導要領には、いずれも 「入学式や卒業式においては国旗を掲揚し、国歌を斉唱するよう指導する」 という主旨の一文が加わっています。
これは、日本国民として国旗・国歌を正しく理解し、また世界の常識として自国はもとより他国の国旗国歌に対しても敬意を払うという、グローバリズムにも通じる教育を行うことに繋がると私は理解しています。

しかしながら、学校現場における国旗・国歌教育については反対する教員などもおり、法的整備が整った現在においても円滑に行われていないという実情があります。


さて、それでは最高学府たる大学においては、式典において国旗国歌がどのようになっているのでしょうか。
大学については学習指導要領の対象外のため、特にこういった決まりはありません。
しかし、平成27年6月に文部科学大臣が全国立大学86校に対して入学式や卒業式における国旗掲揚及び国歌斉唱を要請しています。
毎日新聞によると、その結果平成28年3月の卒様式と同年4月の入学式では76大学が国旗掲揚を実施、14大学が国歌斉唱を実施したそうです。

この調査は毎日新聞社が実施したもので、86大学中回答があったのは81大学(未回答は福島大、東京大、東京医科歯科大、福井大、政策研究大学院大の5校)。
国旗掲揚については、それまで実施していなかったが文科大臣の要請により実施したのは弘前大、宮城教育大、信州大、和歌山大の4校で、これらを加えた76校が実施。
国歌斉唱については同様に、愛知教育大、兵庫教育大、奈良教育大、鳥取大、佐賀大、北陸先端科学技術大学院大の6校を加えた14校が実施。また、宇都宮大、東京学芸大、東京海洋大、島根大、九州工業大では国歌斉唱ではなく演奏や歌手による独唱という形で行ったとのことです。

一方で、国旗掲揚及び国歌斉唱を行わなかったのは横浜国立大、名古屋大、京都大、九州大、琉球大の5校。

元記事についてはこちらのリンクから見られますが、例によって削除後対応でコピペしておきます。

<国旗・国歌>新たに15大学実施 文科相要請後に
毎日新聞 5月1日(日)8時0分配信

 下村博文文部科学相(当時)が昨年6月、すべての国立大(86大学)の学長に入学式や卒業式での国旗掲揚と国歌斉唱を要請した後、15大学が対応を変え、今春から国旗掲揚や国歌斉唱などを実施していたことが毎日新聞のアンケートで分かった。いずれも「大学として主体的に判断した」と答えた。うち6大学は文科相要請が学内議論のきっかけになったとした。【大久保昂、畠山哲郎】

 毎日新聞は4月、すべての国立大を対象に2015年と16年の入学式と卒業式での国旗掲揚・国歌斉唱の実施状況などについて書面で尋ね、81大学から回答を得た。福島大、東京大、東京医科歯科大、福井大、政策研究大学院大は回答しなかった。
 集計の結果、今春の式典で76大学が国旗を掲揚した。このうち弘前大、宮城教育大、信州大、和歌山大の4大学が大臣要請後に対応を変えていた。
 一方、国歌斉唱は14大学が実施。このうち今春から始めたのは、愛知教育大、兵庫教育大、奈良教育大、鳥取大、佐賀大、北陸先端科学技術大学院大の6大学。また、宇都宮大、東京学芸大、東京海洋大、島根大、九州工業大の5大学は斉唱はしなかったものの、演奏や歌手による独唱という形で、今春から式典の中に国歌を組み込んだ。
 回答があった81大学のうち、国旗掲揚も国歌斉唱も行わなかったのは、横浜国立、名古屋、京都、九州、琉球の5大学だった。
 国立大の入学式などにおける国旗掲揚・国歌斉唱を巡っては、安倍晋三首相が昨年4月の参院予算委員会で「税金によって賄われているということに鑑みれば、教育基本法にのっとって、正しく実施されるべきではないか」と答弁した。
 これがきっかけとなり、当時の下村文科相が同6月、国立大学長を集めた会議で「各大学の自主判断」としながらも、「長年の慣行により国民の間に定着していることや、国旗・国歌法が施行されたことも踏まえ、適切な判断をお願いしたい」と事実上の実施要請をした。
 また、後任の馳浩文科相は2月の記者会見で、岐阜大が国歌斉唱をしない方針を示したことに対し、「日本人として、国立大としてちょっと恥ずかしい」などと述べた。一方で下村氏や馳文科相は「強制ではない」とも述べている。
 小中高校の学習指導要領には、入学式や卒業式での国旗掲揚・国歌斉唱が定められているが、大学は指導要領の対象外となっており、こうした決まりはない。

 ◇国の介入に抵抗薄れ
 共栄大の藤田英典副学長(教育社会学)の話 国旗や国歌を尊重する雰囲気は自然に醸成されるのが望ましく、国が大学に要請することには違和感がある。国立大は2004年度の法人化後、資金力の差が広がっており、国からの運営費交付金の減額を心配して大臣の要請に反応した大学もあったのかもしれない。また、成果主義や説明責任を求める風潮の浸透により、国の介入に対する大学側の抵抗感も薄れているように感じる。独立性を高めるのが法人化の狙いの一つだったはずだが、逆に国への従属性を強めた面がある。


ところで、新聞記事の後段では
・国旗掲揚や国歌斉唱については国が大学に要請するのは違和感がある
・国立大学の法人化は独立性を高める目的で実施されたが、逆に国への従属性を強めた面がある
などとして、批判的な意見を記しています。

確かに 自発的に行なわれる のが最良の結果であり、また大学ごとの独立性を重んじる方策をとっているにも関わらず国が要請し関与するのは適切ではない という言い分はわからないでもありませんが、しかしながらその感覚に対し、むしろ私は違和感を感じます。

なにも全くもって国歌に従属的でなくてはならないとは言いませんが、しかしながら国立大学である以上ある程度国の方針に沿って進められるのは至極当然のことと思います。

国旗掲揚を実施した大学校に比べて、国歌斉唱を実施した大学校が極端に少ないというのも大変気になります。
それでも、今年より国歌斉唱を実施した大学に教育大学が多かったというのは良い傾向かと感じました。

ちなみに、日本の国歌 「君が代」 は、そもそも作曲時に独唱ではなく斉唱をすると美しい旋律になるように作曲されているようです。
これは作曲時に日本人の国民性も考慮しての事だったとか。
そういった意味でも、他国に倣って国歌独唱を行うのではなく、君が代の旋律をより美しく醸し出すためにも、是非とも国歌斉唱を実施して欲しいと思うのです。
国歌斉唱は学校現場だけでなく、スポーツの大会などをはじめとする各現場にもお願いしたいことです。

君が代作曲の経緯については過去記事 「 国歌『君が代』の成立過程 」 をご参照下さい。  


Posted by 木霊 at 14:22Comments(0)