2016年10月20日

皇后陛下のお言葉をもってしてもまだマスメディアは「生前退位」と用いるのか?

以前、拙ブログで 「生前退位」 報道について記したことがあります。
http://itakiso.ikora.tv/e1218552.html

そこでも 「生前退位」 という日本語は奇妙だと触れましたが、今日のYahoo!ニュース では 「生前退位」 という用語に皇后陛下が不快感を示されたとの記事がありました。

例によって全文転載します。

<皇室>皇后さま82歳 「生前退位」に衝撃
毎日新聞 10月20日(木)5時0分配信

 皇后さまは20日、82歳の誕生日を迎えられた。これに先立ち、宮内記者会からの質問に文書で回答し、天皇陛下が生前退位の意向がにじむおことばを公表されたことについて「皇太子や秋篠宮ともよく御相談の上でなされ、謹んで承りました」と述べた。一方、新聞報道への感想として「『生前退位』という大きな活字を見た時の衝撃は大きなものでした」と振り返った。

 ◇おことば「皇太子や秋篠宮と御相談」
 皇后さまは、退位に関する陛下のお気持ちを以前から理解していたとされる。今回の回答の中で、8月8日に公表された陛下のおことばについて「現在のお気持ちのにじむ内容のお話が伝えられました」との受け止めを示した。「皇室の重大な決断が行われる場合、これに関わられるのは皇位の継承に連なる方々」と述べ、お気持ちの表明までに陛下が皇太子さまや秋篠宮さまと相談されていたことを強調した。
 また皇后さまは「新聞の1面に『生前退位』という大きな活字を見た時」の感想として「衝撃は大きなものでした」と振り返った。続けて「歴史の書物の中でもこうした表現に接したことがなかったので、一瞬驚きと共に痛みを覚えたのかもしれません」と「衝撃」の理由に触れ、「私の感じ過ぎであったかもしれません」と結んだ。
 陛下が生前退位の意向を宮内庁関係者に示していることは、新聞各紙が7月14日の朝刊で報じた。宮内庁関係者は皇后さまの感想について「『生前』という言葉に接して、その裏にある『死』を連想されたのではないか」と話している。
【高島博之】


勿論皇后陛下は明確に「不快」とは仰られていませんが、「一瞬驚きと共に痛みを覚えた」という表現は「不快感の表明」以外の何者でもないと感じました。

関連記事として 「生前退位、歴史は?」 などというのがありましたが、結論から言うならば 過去に 「生前退位」 などは存在しません。
あくまで 「譲位」 ですね。

陛下は平成30年度目安に退位をされたいとの意向を示され、そこへ向けて政府は準備を始めたとの報道もありました。
御代替わりの主たる行事としては即位の礼と大嘗祭があります。
ちなみに、律令の規定では7月までに天皇が退位された場合はその年の11月に大嘗祭を行うが、8月以降の場合は翌年に大嘗祭を行うとあります。
また、平成の御代の即位の礼はご歴代の中で唯一東京で行われたものですが、これは 「例外」 という位置づけだったように記憶しています。
今年は平成28年。もし、平成30年に本当に陛下が退位なされるのならば、あまり時間があるとは言えません。
上記のようなことなどもしっかりと議論して、世界最長国家たる歴史と重みと威厳を持って、事にあたる準備を進めて欲しいと思います。