2014年09月06日

戦後改竄された童謡

以前にこのブログで童謡について取り上げたことがあります。

童謡から学ぶ正しい日本語

この記事では童謡の歌詞が書き換えられた例として、日本語自体が変容したことによるものと、時代(社会情勢)の変化によるものを取り上げました。

今回は後者(社会情勢の変化)によって書き換えられたものについてもう少し触れたいと思います。

前回は 戦前 「兵隊さんの汽車」 という題名で子供たちに人気があった童謡が、戦後はメロディーはそのままに歌詞を書き換え 「汽車ぽっぽ」 として歌われるようになった曲を紹介しました。
詳しくは 「童謡から学ぶ正しい日本語」 をご覧ください。

今回は、遠藤富貴子さんという方が記されていた記事から転載して、他にも戦後歌詞が変えられてしまった曲を紹介します。

村祭り

我は海の子

蛍の光

蝶々


村祭り
戦前
戦後
1、村の鎮守の神様の  今日はめでたい御祭日  ドンドンヒャララ ドンヒャララ  ドンドンヒャララ ドンヒャララ   朝から聞こえる笛太鼓 そのまま
2、年も豊年満作で  村は総出の大祭  ドンドンヒャララ ドンヒャララ  ドンドンヒャララ ドンヒャララ   夜までにぎわう宮の森 そのまま

3、治まる御代に神様の   めぐみ仰ぐや村祭  ドンドンヒャララ ドンヒャララ  ドンドンヒャララ ドンヒャララ   聞いても心が勇み立つ

3、みのりの秋に神様の  めぐみたたえる村祭  ドンドンヒャララ ドンヒャララ  ドンドンヒャララ ドンヒャララ   聞いても心が勇み立つ



我は海の子
戦前 戦後
1、我は海の子白浪(しらなみ)の  さわぐいそべの松原に、  煙たなびくとまやこそ   我がなつかしき住家(すみか)なれ。 そのまま
2、生れてしおに浴(ゆあみ)して  浪(なみ)を子守の歌と聞き、  千里寄せくる海の気(き)を   吸いてわらべとなりにけり。 そのまま
3、高く鼻つくいその香に  不断の花のかおりあり。  なぎさの松に吹く風を   いみじき楽(がく)と我は聞く。 そのまま
4、丈余(じょうよ)のろかい操(あやつ)りて  行手(ゆくて)定めぬ浪まくら、  百尋(ももひろ)千尋(ちひろ)の海の底   遊びなれたる庭広し。 5番以降はGHQにより削除
5、幾年(いくとせ)ここにきたえたる  鉄より堅(かた)きかいなあり。  吹く塩風に黒みたる   はだは赤銅(しゃくどう)さながらに。
6、浪にただよう氷山も  来(きた)らば来(きた)れ恐れんや。  海まき上(あ)ぐるたつまきも   起らば起れ驚かじ。
7、いで大船に乗出して  我は拾わん海の富  いで軍艦に乗組みて   我は護(まも)らん海の国

Facebook アメリカ進駐軍が検閲で削除した文部省唱歌は我は海の子






蛍の光
戦前 戦後
1、蛍の光、窓の雪、  書読む月日、重ねつゝ、  何時しか年も、すぎの戸を、   開けてぞ今朝は、別れ行く。 そのまま
2、止まるも行くも、限りとて、  互に思ふ、千萬の、  心の端を、一言に、   幸くと許り、歌うなり。 そのまま

3、筑紫の極み、陸の奥、  海山遠く、隔つとも、  その眞心は、隔て無く、  一つに尽くせ、國の為。

3番、4番はGHQにより削除
4、千島の奥も、沖繩も、  八洲の内の、護りなり、  至らん國に、勲しく、   努めよ我が背、恙無く。


蝶々
戦前 戦後
1、蝶々 蝶々 菜の葉に止れ  菜の葉に飽たら 桜に遊べ  桜の花の 栄ゆる御代に   止れや遊べ 遊べや止れ 1、蝶々 蝶々 菜の葉に止れ  菜の葉に飽たら 桜に遊べ  桜の花の 花から花へ   止れや遊べ 遊べや止れ
2、おきよ おきよ ねぐらの雀  朝日の光の さきこぬさきに  ねぐらをいでて 梢にとまり   あそべよ雀 うたへよ雀 そのまま

3、蜻蛉(とんぼ) 蜻蛉 こちきて止まれ  垣根の秋草 いまこそ盛り  さかりの萩に 羽うち休め   止まれや止まれ 休めや休め

そのまま
4、燕(つばめ) 燕 飛びこよ燕  古巣を忘れず 今年もここに  かへりし心 なつかし嬉し   とびこよ燕 かへれや燕 そのまま


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この記事へのコメント
初めまして、こんばんは
Facebookにリンクを貼らせていただきました。
宜しくお願いします。m(_ _)m
Posted by MitsuoWatanabe at 2016年08月14日 18:50
MitsuoWatanabe様
ありがとうございます。
いろんなことが占領軍によって改竄されたり制限されて、そのまま現代に至っていることがたくさんあります。
少しでも多くの方に知っていただいて、少しずつでもあるべき姿に戻して行ければと思います。
Posted by 木霊木霊 at 2016年08月15日 10:35
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