2013年02月22日

吉野杉の樽酒

吉野杉の樽酒今日の地鎮祭で、施主さんが御神酒として持参されたお酒です。

その名も、「吉野杉の樽酒」。

4合瓶に入っていますが 樽酒 なんです。

残念ながら味見はしていまいので、わかりませんが・・・orz


ところで、樽という文字は  と  から成り立っています。

神様の名前には 命 や 尊 と記して 「みこと」 と読みますね。

つまり、樽という文字は 木の尊(きのみこと) とも読めるということで、木の神様 五十猛命 はお酒の神様でもあるという珍解釈をする方もいらっしゃいます。

お酒の神様と言えば、一般的には京都の松尾大社や奈良の大神神社が有名です。
しかし、松尾大社の御祭神 「大山咋神(おおやまぐいのかみ)」 も、大神神社の御祭神 「大物主大神(おおものぬしのかみ)」 もお酒の神様というわけでもありません。
なぜこれらの神社がお酒の神様として認識されているのでしょうか。

松尾大社に祀られる大山咋神は山の神様と崇敬される神様です。
5~6世紀(古墳時代)に渡来した秦氏が、自らが居住する地の松尾山の神を一族の総氏神として祀るようになりました。
そして、この秦氏の特技が酒造りだったようです。桂川の両水を用いて良い酒を醸したのでしょうか。
そんな経緯から、室町時代頃には松尾大社は「日本第一酒造神」と崇められるようになったといいます。

大神神社に祀られる大物主神は国造りの神様であり、産業開発や人間生活の守護神として崇敬される神様です。
酒造についての御神徳もお持ちではありますが、そのことに特化しているわけではありません。
大神神社は、崇神天皇が太田田根子(おおたたねこ)を祭主として大物主神を祀らせたことに始まります。
そして高橋活日命(たかはしいくひのみこと)に御酒造りを命じたということですが、高橋活日命が醸した御酒があまりに素晴らしい出来栄えであった事から、三輪山の神々を“酒造の神”と崇めるようになったといいます。
また、酒を醸すには麹などを用いて発酵させるわけですが、雑菌を嫌います。大物主神が悪疫を祓う神でもあることから、記しの杉葉を軒に掲げ、やがて杉玉が酒造りのお守りとなっていったことも関係するのでしょう。

いずれにしても、松尾大社も大神神社もお祀りされている神様がお酒の神様というよりは、その神様を祀る一族が酒造りが得意であったという側面は否めないかと考えられます。

さて、そう考えますが 木の尊 だから、木の神様お酒の神様 という考え方は、いかにもこじづけっぽいですが、案外そうでないかもしれません(笑

まぁ、いずれにしても お酒が嫌いな神様 というのはあまり聞いたことがありませんので、是非お参りの際には皆さんがお住まいの土地の銘酒を神様にお供えされてはいかがでしょうか?
(伊太祁曽神社にということでなく、どちらの神社にお参りされるときでもという意味です)


タグ :お酒の神様

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Posted by 木霊 at 13:35│Comments(0)お酒
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