2011年08月15日

靖國神社と千鳥ヶ淵戦没者墓苑

今日は終戦記念日です。日本武道館では、恒例の政府主催による「全国戦没者追悼式」が行われます。
そして、戦没者を祀る靖國神社にも多くの方が参拝されます。

この行事は昭和27年に第1回が新宿御苑で行われ、8月15日に開催されるようになったのは昭和38年、日本武道館で開催されるようになったのは昭和40年からになります。

靖國神社は明治2年に東京招魂社として創建された神社で、嘉永6年(ペリー来航年)以降の国事殉難者を祭神として祀り、明治12年には靖國神社と改称されています。勿論「神社」ですので、現在は1宗教法人であり、国家による管理はありません。
靖國神社の近くには千鳥ヶ淵戦没者墓苑があり、こちらは国家管理によるものであるため、特定宗教に捉われない戦没者追悼施設として千鳥ヶ淵戦没者墓苑を整備しようという意見があります。
しかし、靖國神社と千鳥ヶ淵戦没者墓苑に祀られている方は全く性格が異なることはあまり認識されていないようです。

靖國神社には、先に記したとおり嘉永6年以降の国事殉難者を祀っています。「国事殉難者」というのは「国のために命を落とした方」であり、戊辰戦争などの幕末から明治期の国内戦とそれ以降の戦争で亡くなった軍人・軍属とそれに準ずる人が合祀対象です。現在約247万柱がお祀りされています。
合祀されている方は、すべてその氏名がわかっており、また祀られているのは「御霊(みたま:魂)」です。

一方、千鳥ヶ淵戦没者墓苑は、昭和28年の「戦没者遺骨の内、氏名判明せざるもの並びに遺族不明のためお渡しできぬものを、国が建設する「無名戦没者の墓」(仮称)に収納し、国の責任において維持管理する」という閣議決定に基づいて昭和34年につくられた施設です。
したがって、千鳥ヶ淵戦没者墓苑には、大東亜戦争で戦死した身元不明もしくは遺族不明の遺骨が納められています。

両者の大きな違いがご理解いただけたでしょうか?
ちなみに、靖國神社にも千鳥ヶ淵戦没者墓苑にも広島・長崎の原爆を含め各地の空襲などで亡くなられた一般市民は祀られていません。尚、日本武道館で開催される全国戦没者追悼式での追悼対象にはこれらの方々は含まれています。

いずれにしても、これら多くの方々の尊い命の上に、今日の平和な現代日本が存在していることを忘れてはならないと思います。

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