2018年05月14日

奉納演奏

奉納演奏 という言葉を聞いたことがあると思います。
神社やお寺の境内で音楽などを奏でる行事が行われると、大抵「奉納演奏」と書かれていたりします。

でも、神社仏閣の境内で演奏することが「奉納演奏」ではありません。
つい先日、そんな話を ”神職ではない方” としておりましたので、ちょっと記しておきたいと思います。

お話したお相手は、とある会社の代表者。
神社が大好きでいろんな神社にお参りに行かれたりするそうですが、時々奉納演奏ではない奉納演奏を目にすると言います。
この時点で何を仰っしゃりたいのか概ね想像はつきましたが、続けてお話を伺うと、私と全く同じ考え方でした。

奉納演奏というのは、文字通り演奏を奉納することです。
「奉納」ですから、その対象は神社であれば神様、お寺であれば仏様な訳です。
ところが「奉納演奏」と称しながら、神社の本殿や、お寺の本堂を背にして、集まった人たちに対して演奏している写真をしばしば目にします。
これは 「奉納演奏」 ではありません。

ちょっと想像してみて下さい。
あなたがコンサートやライブに行くとします。会場につくと、あなたの席は演奏者の後ろでした。
つまり演奏者の背中は見えるけど、顔は見えない場所があなたのお席です。
普通そういう席はないと思いますが、極稀に会場の都合でそういうお席が提供される場合もありますね。
でも、それがVIP席だったらどうでしょうか?
すくなくともVIP席を準備しましたと言われて、そのアーティストの顔も見ることが出来ない、舞台の後方の席です。
勿論、舞台正面には席があります。

本殿や本堂を背にした舞台での演奏は、つまりは神様や仏様は今記した、舞台背面の席で聞くことになるわけです。
しかし「奉納演奏」ですから神様仏様がVIP・・・。

これは、演奏する側も気づかなくてはならないのですが、やはりそれ以上にその神社の神職や、そのお寺の僧侶がもっと気づかなくてはなりませんし、注意しなくてはならないと思います。

伊太祁曽神社の場合、奉納演奏をしたいとお申し出がありましたら、その旨をちゃんと理解してもらいます。
つまり 「神様に対して演奏したいのか、それともこの場所で多くの人たちに聞いてもらいたいのか」 ここを明確にしてもらいます。
神様に聞いていただきたいという趣旨でしたら、当日はまず正式参拝をしていただき、引き続いて神前にて神様に相対して演奏して頂きます。
折角の機会ですので、演奏を聞きたいという方もいると思いますので、その方々には奏者の左右にお席を設ける場合はあります。

また、それなりに大規模で取り組む場合には奉納舞台での演奏をお願いしています。
勿論奉納舞台ですから、舞台正面は本殿を向いています。
但し、それなり本殿まで距離がありますから、舞台の前に人間の観客席を設けることは可能です。
神様の方を向きながら、多くの方にも聞いていただくことができる設営の 「奉納演奏」 も可能です。

そして、単に神社という空間を使って演奏を行いたいという趣旨の場合、その目的や内容によっては許可する場合があります。
但し、演奏場所として拝殿前はお断りをしています。いわゆる外苑部分などでの取り組みをお願いしています。


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