2014年01月06日

お年玉

新年おめでとうございます。
「あけましておめでとうございます」 というのは年が明けての挨拶だそうで、1月1日に限って用いるのが正しい日本語だそうです。

さて、ご自分に子供や孫、甥・姪などがいる方には「お年玉」を渡した方も多いのではないでしょうか。
私も甥っ子や姪っ子にお年玉を渡しました。

ところで、毎年お正月に「お年玉」がお賽銭箱に入っています。時にはお正月のお供えとして 「お年玉」 と記して持参される方がいます。
これも日本語として間違いです。

お年玉というのは目上の者が目下の者に渡すので、神様に対して「お年玉」というのは普通あり得ないことなんです。


昨年の伊勢の神宮と出雲大社の遷宮が、多くの方が神社に興味を持つ大きなきっかけとなっているようですね。
雑誌などでも神社参拝についての特集などがしばしば組まれているようです。
このお正月は、あちらこちらで 「二礼二拍手一礼」 とか 「まず手と口を清めなくてはいけない」 とか話している参拝者を、例年以上に多く見かけました。
きちっとした作法で参拝しようということは大変よろしいことなのですが、時折特集などで記されていることに誤りがあったりするようです。
また、俗説的に広まっている誤った作法なども見かけます。
先ほど記した、「神様にお年玉」 というのも誤った認識ですが、他にも今年見かけたいくつかの例を記しておきたいと思います。

・お賽銭を神主さんに当てると良いことがある
これは時折聞こえてくることですが、大変危険ですからやめてください。大きな神社で、賽銭集めに神主が出てくると、その神主めがけてお賽銭を投げる人が現実にいます。私の友人はそれでメガネが壊されました。神主に怪我をさせてよいことがあろうはずがありません。間違っても人をめがけてお賽銭を投げないでください。

・なるべく神様に近いところまで賽銭を投げた方が願いが叶う
そう思ってのことかわかりませんが、とにかくお賽銭箱からはるか離れて社殿近くに硬貨が見つかることがあります。
神社としては納める場所としてお賽銭箱を設置しています。そこから遠く離れたところに納められてもいろいろと困ることがありますので、お賽銭はお賽銭箱にお願いいたします。

・手水鉢にお金を入れる
手水は参拝の前に身を清めるためのものです。その水を溜めている手水鉢にお金を入れないようにお願いします。
勿論、石や木の実も入れないでください。残念ながら、今年は手水鉢に時折小石が入っていました。どうやら参拝に来た小さな子供さんがいたずらしたのだと思いますが、今の親御さんはあまり注意されませんね・・・。

パッと思い出したのはこんなところでしょうか。
そういえば、昨日の夕方に参拝に来ていたカップルの会話が聞こえてきて、とても印象的(?)でした。
神社にきて、石段をあがって拝殿の前まで来てからの彼氏の一言。
「お参りしてゆく?」

エッ(°д°;;) 一体ここに何しに来たのでしょうか?
結局、この二人は参拝もせず、石段を降りてゆきました・・・。