2013年12月16日

七五三雑感

昨日は今年最後の大安の日曜日でした。今年最後の予約の七五三詣りがありました。
次の子供さんの出産予定日が11月中旬だったということで、お宮参りとあわせての七五三詣りでした。

さて、今年の七五三詣りを振り返ってみると、件数は昨年よりやや減となりました。
少子化と言われる昨今ですからやむを得ないように思えますが、詳細に見ているとどうやらそうではなさそう・・・。

まず、社頭での印象としては昨年よりも随分と減った感じでしたが、件数を数えてみるとそれほどでもなかった。
比較的参拝がばらけていたようです。土日集中ではなく、比較的平日にも分散していました。
この傾向は伊太祁曽神社だけでなく、ほかの神社でも同様だったようで、和歌山県内外の神職さんとお話をしても大体同じような印象のお話でした。

次に、3歳のお祝いが圧倒的に多かった。ここ数年の3歳・5歳・7歳のお祝いの比率と比べると圧倒的に3歳が多かったです。
総件数が減っていることとあわせると、ある意味で異常値ともいえる割合でした。

いろいろと考え合わせると、どうやら七五三という行事の目的が変容しているのではないかという考えに至りました。
子供の成長を感謝してお参りをするというよりも、子供を着飾って写真をとる行事への変容がかなり顕著になっているのかもしれません。
実際、今年は11月中に何度か街中にでる機会がありましたが、写真館の前を通ると外が真っ暗になっている時間帯に小さな子供のいる家族連れが出てきたり入って行ったりする場面を何度か見かけました。
5歳、7歳になると幼稚園・保育園や小学校に通っているため、両親の都合と子供の都合で行動せざるを得ませんが、3歳だと両親の都合だけで日程を決められることが多いですね。
そして、某大手写真館では平日の撮影について割引を実施しているとも聞きました。
結果、割引のある平日に衣装を借りて写真撮影に行く。3歳の子供は親の都合だけで動けるので神社に参拝するが、5歳7歳だと学校や幼稚園が終わってから写真屋さんに行って着付けをしてもらうので、参拝することができない。
こんな図式が多かったのかと想像します。

七五三で子供に晴れ着を着せるのは、勿論お祝いだからということもありますが、同時に神前に出るのにふさわしい格好でもあるわけですね。ですから、両親や兄弟もそれ相応の格好で参拝にこられるのが本来ではありますが、お祝いのお子さんは晴れ着を着て、両親や兄弟はジャンパーにジーンズというのも珍しくありません。やはりお父さんは上着にネクタイ、お母さんもそれに準じた格好、お祝いでないお子さんもそれなりの格好や学校の制服というのがよろしいかと思うのです。

確か、この某大手写真館では数年前に、8月頃に七五三の撮影をすると割引をするというキャンペーンを張っていました。
この年は、8月9月に七五三詣りができるかという問い合わせが多かったと記憶しています。

商業ベースに乗せられていろいろな年中行事の意味が、少しずつ忘れられています。
あまり難しいことは言いませんが、でも大事なことはちゃんと次の世代に伝えてゆきたいものです。